豊岡中央交流センター2
「豊岡中央交流センター」((仮称)豊岡総合会館)は、私たちが普段手がけている他の公共物件と同じく、制限付き一般競争入札にて受注した設計業務です。
インパクトやアイディアに重点が置かれがちなコンペとは違い、入札という発注方式は受注後、詳細にリサーチし、それを元にゼロから発注者と一緒にじっくりと計画案を組み立てていくことができるというメリットがあると考えています。
私たちは、地域住民に愛される施設とするため、スケジュールに従ったスムーズな進行とするため、コストをコントロールするため、市から提示された条件の他に、磐田市内に建つ既存施設の評判や、今まで請け負った既存施設の改修設計で感じていたこと、最近の工事入札の状況、役所の手続きの特徴なども設計の手がかりとすることとしました。
曲線を使った既存施設の不評、複雑な構成のため空調改修やつり天井の耐震化などの営繕工事の難航、工事入札の不調・・・、また住民説明会が3回開催されることも、考慮すべき点でした。
上記を踏まえてテーマとしたのは以下の5点です。
・誰にでもなじみがあり、雨仕舞もシンプルでメンテナンス性に優れ、それでいてこの施設の確固たるキャラクターとなる屋根。
・様々な要望に柔軟に対応可能でありながら、大筋の方向性が崩れにくい平面計画。
・一般的な建築材料のみで構成可能な構造と仕上げ。
・落下の心配のある吊り天井がなく、設備の更新やメンテナンスが容易な断面構成。
こちらで「1:100模型 最終案」の詳しい写真をご覧いただけます→flickr
こちらで「1:30模型 詳細検討」の詳しい写真をご覧いただけます→flickr
基本設計時の模型やパースはWorksの「豊岡中央交流センター3」でご覧いただけます。
撮影:遠藤正樹
(仮称)豊岡総合会館
1:30スケールの施工検討用模型です。建築を構成するほとんどの部材を制作し、実際の工事に近い手順で組み立てました。ご覧ください。
こちらで「1:30模型 詳細検討」の詳しい写真をご覧いただけます→flickr
撮影:遠藤正樹