言葉力。
Numberの722号(最新号)の特集は、「言葉力。2009年の監督論」。
タイトルからして、面白そうでしたので、久しぶりに買ってしまいました。
メインはイビチャ・オシム監督と野村克也監督のロングインタビューです。二人のインタビューを読んでみると、とにかく自分の考え方を伝えるコトバをたくさん持っていることに感心させられます。しかも、専門家でない人間にも、とてもわかりやすく自然と伝わってくるコトバ。
このあたりは、建築設計やデザインの仕事に携わる私たちにも必要な能力、姿勢ですよね(私たちは、モノづくりの現場における監督のようなものですからね)。
特に「分かりやすい」ということ。これが、とても大切。
自分がイイと信じる設計やデザインは、この仕事をしている人ならば、誰もができると思うんです。難しいのは、そのあと、お客さんや、メーカーさんや、職人さんにどうやってそれを伝えるか。わかってもらうか。そして、現実のモノとできるか。
悲しいかな。私たちは一人では何も生み出せない人種でありますから。
まずは、なにから?。自分の中にあるモノを、自分自身で完全に理解して、納得して、確信を持つところからでしょうか。それができなければ、「分かりやすく伝える」スタート地点にも立てませんよね。その先は・・・日本語力?いろいろな知識?コミュニケーション力?性格?・・・。これって総合力・人間力ですか?。
なかなかに険しい道のりです(笑)。
あと忘れてならないのは、ユーモアのセンス・・・。オシムさんもノムさんも、ユーモアのセンスが抜群です。キビシイ発言をしているのに、人気があるヒミツは、そのあたりにもありそうです。
まだありました・・・。「情」。これも二人に共通するところ。愛情(情熱)があってこそ、コトバは伝わるものですよね。ノムさんは自分の欠点は「情」だと発言されてましたが、情のある人の発言だったら聞きたいと思いますし、もし部下だったら、この人のために頑張ろうと思いますよね。
とにかく、興味深い今回号は教科書的Numberなんであります。
それから、今頃気づいたのですが、同じ文藝春秋の雑誌TITLEって休刊になっていたんですね・・・。
本日の音楽:Doves [ Lost Souls ] 05 Rise
いよいよダヴズの新作が発売(4月)とのこと。大好きなバンドの一つなので楽しみです。今年前半はユニコーン、U2、フランツフェルディナンドなどなど、チェックしたいアーティストの作品が目白押しです!