渡辺隆建築設計事務所

ありがたいお方。 - BLOG

04.10.2009

ありがたいお方。

TOTOのサイト内にある「淵上正幸のアーキテクト訪問記」をいつも楽しく読んでいます。

建築ジャーナリストの渕上さんが建築家にインタビューする企画で、内容は、幼少期→学生時代→修業時代→独立→現在という具合に、有名建築家の過去から現在までを探っていくもの。建築家本人の言葉で語られるので、人柄まで垣間見ることができて、かなり面白いです(芸能人の過去や私生活をちょっと覗いてみたい・・・に近いですけど(笑))。

第40回目である今回は高松伸さん。

高松伸さんは、私が大学の建築学科に入って最初に「衝撃」を受けた日本人建築家でした(建築を勉強したらこういう建築をつくるのかな、という意味で最初にスッと自分の中に入ってきたのは、リチャードマイヤーでしたけど)。

ホントに「衝撃」的でした。ケンチクって自由なんだ、何でもできるんだ、個性を堂々と表現していいもんなんだ・・・高松さんの作品を初めて見た時(「織陣1」と「アーク」だったと思います)、なんだかとてもモチベーションが上がった覚えがあります。

高松さんの作品は、とにかく個性的で、SF映画の世界から飛び出してきたかのような、重量感と質感。ひたすら閉じて沈黙しているような静けさ(不気味なくらい)と美しさ。スターウォーズやガンダムをいつも見ていて、プラモデルを作っていた私にとっては、とても嬉しい路線の方でした(笑)。

また、コンセプトから形を作るのではなく、スケッチしていく中で腑に落ちる形が生まれてくるという発想の仕方も(コンセプトを語らなくても、カッコイイとか美しいとか、気持ちいいとか・・・感じてもらうことのできるケンチクがいいと思っていたので)、とてもシックリくるものでした。→とにかく手を動かすという手法です。

後は、美しくて迫力があって立体感があるドローイング!本当に憧れてましたね(到底マネできないのがツライところでしたが(笑))。

そんな訳で、高松さん(建築物と言い切れないような物体(SF?彫刻?装飾品?工業意匠?)をつくる人)は「ケンチクって楽しそう」と思わせてくれた方であり、私にとっては、とてもありがたいお方なんであります。

良かったら「アーキテクト訪問」見てみてください。めちゃくちゃ豪快な方でもあります(笑)。

本日の音楽:Bob Dylan [ Modern Times ] 06 Workingman's Blues #2
44作目?!今もなお、評価の高い作品を生み出すディランはやっぱり天才です。息子のジェイコブディランにも頑張ってほしい!

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