A面かと思ったらB面。B面だけどA面。
住宅特集の記事「いま、住宅をつくるときに考えること」(聞き手:青木淳さん)。
今月はスキーマ建築計画の長坂常さんのお話です。長坂さんは自身の設計したケンチクを「B面」と呼んでいます。そして・・・B面なケンチクに魅力を感じると。
A面・・・写真写りも良くて、誰が見てもその建築の「見せ場」を共有できるもの(王道)。
→ヒットを狙った売れ線な曲→即効性のあるメジャーなもの。
B面・・・「なんか、いい感じ」。つかみどころがなくて見た人によって感じ方が異なるもの。
→捨てがたいけれども、ヒットしないと思われる曲→ちょっと分かりにくいマイナーなもの。
さらに、この話にはオチがあって、「そもそもケンチク自体がB面なんじゃないか・・・」なんて・・・(建築界内のA面、B面はあるにせよ、建築界そのものが一般社会から言ったらB面(笑)ってことでしょうか(笑))。
長坂さんは、大学で「ケンチク」を学ぶまでは「タテモノ」であったのに、学んだ途端、「タテモノ」を忘れ「ケンチク」になったということもおっしゃっていて、私にはケンチク界をちょっぴり皮肉ったコトバにも感じられました。
確かに、「地球上にニョキっと建っている、人の入っているハコ」の事を、私たち設計者は「ケンチクケンチク」といいますが、一般の皆さんには馴染みも薄く、やっぱり「タテモノ」ですよね・・・。
大学で曲りなりにも「ケンチク」を学んだ私たちは、その時から、自ら「タテモノ」(一般社会?)とのキョリをとってしまったのかもしれないですね。それに気付かずに、自分のやっていることを「A面」だ!と思っているのはマズイかも・・・。
私たちは設計者は、「ケンチク」が社会的に「B面」であることを自覚しつつ、社会的に「A面」になることを目指した活動をしていくべきなのでしょうか。それとも、「ケンチク」でも「タテモノ」でもない、みんなで共有できる新しい共通言語を目指して活動していくべきなのでしょうか・・・。簡単に答えの出ない問題です。。。
答えが分かりきっているのは・・・
ただでさえヘソ曲がりが多いこの業界、「B面」であることが喜びだったりもする訳で(笑)。自分は「B面」だと思っている私みたいな設計者こそが、業界内的には「A面」な人間だということ(笑)。
なんだか、長坂さんのA面B面話しとはかけ離れた、低次元の話しになってしまいました(笑)。
本日の音楽:oasis [ Masterplan ] 14 Masterplan
何度か取り上げているオアシスのB面ベスト。この時代のオアシスのシングルB面(CDなのでB面ではなく2曲目・・・)は、どれも素晴らしいです。特にこのマスタープランはイイ!。
B面ベスト(オマケ的なCDは対象外として)の発表は、かなりの人気と、B面のクオリティーがないとムリなはずで、これを発表できるアーティストは一流だと思います。
こんな風に、B面ベストを絶賛する私は・・・やっぱり建築界の「A面」人間(笑)。。。