宇宙ステーションは?
昨日「仲の悪い兄弟」の話を書きましたが、よくよく考えると、ちょっとバカらしい話でもありますね。
建設現場の最前線でコンクリートを打設したり、鉄筋を組んだりする職人さんにとっては、建築も
土木も、職人魂を発揮して全力で取り組む場としては、何の差もないでしょうし(発注形態、検査
基準、施工単価などに違いはあっても・・・・。→それが問題ですが)。一般の方にしてみれば、
建築と呼ぼうとも土木と言おうとも、どうでもいいから、環境に良いもの社会に貢献できるものを
つくってね、税金の無駄使いしないでねって感じでしょう。
そんな世間の空気から、建築も土木もズレれてしまっているってことなんでしょうか?内藤廣さん
が建土築木 建土築木 建土築木と呪文を唱えないといけないことが悲しい・・・・というような。
建築も土木も魅力のある世界。魅力を生かしつつ変わっていけるんでしょうか?・・・・・建土築木。
それにしても子供のころの想像では、21世紀の世界は、建築とも土木とも表現できない構築物の
風景が広がっているはずだったのですが。計算違いでしたね(笑)。宇宙ステーションはケンチク・・
・・ですか?
本日の音楽:BOSTON [Walk On] 01 I Need Your Love
歌詞の内容はラブソングなのにCDジャケットはいつも宇宙船。しかも滅多に飛びません。このアル
バムも当時8年ぶりでした。
仲の悪い兄弟。
最近、内藤廣 さんの「建土築木」というエッセイを読んでます。内藤さんは建築家でありながら、
東京大学で土木系の教授をされている方です。建築の分野では、安曇野ちひろ美術館や海の
博物館など、物静かで普遍性のある建築を多く設計されています。(個人的な印象ですが、外
国の建築家で言ったらピーターズントー、若手建築家では三分一博志さんが、テイスト的には、
少し近い感じでしょうか。)
内藤さんは、この本の中で、
「建築と土木は兄弟のような存在だが、とにかく兄弟ほど仲が悪い」
と書かれています。私は土木を否定的に見ているつもりはありませんが(むしろ、小手先のデザ
インでは処理しきれないスケール、黙して語らないたたずまいに魅力を感じます)、土木のことを
あまり分かっていないのは事実です。どうしてなんでしょう?教育、ゼネコンのシステム、発注
方法・・・どれをとっても全然混ざっていませんよね。(ですから私も土木について、あまり知らず
現在至ったと思うのですが)
この本は、そんな建築と土木をひっくるめて同じ目線で見て、良いところを混ぜ合わせたい、境界
を飛び越えたい、そんな思いのもと書かれています。多少不細工な構築物も、その裏にある物語
に目を向け否定しない、逆に現代建築の透明で軽やかなデザインには少々否定的。そんなスタン
スで建土築木めぐりの旅ができる本です。
全国津々浦々、建築、土木、いろいろな構築物が取り上げられていて、そういう面でも楽しいです。
本日の音楽:Rage Against TheMachine [Renegades] 10 Street Fighting Man
カバーアルバム。ロック、ラップ・・・・それこそ境界なんて関係ない!音楽スタイル。ストーンズなど
カバーしてますが、大御所の曲でも全くビビってません(原曲のカタチとどめていませんし・・・・・)。
スイッチ。
昔も今も子供って「ガチャポン」好きですよね。何が出るか分からないスリルがいいんでしょうか?
付添のはずの私もムキになってしまうのですが・・・・・・。最近、子供が遊んでいるときに見つけて
ついついコインを入れてしまったのが、サイボーグ009のガチャポン。とてもプロポーションが良くて
カッコイイんです。(今、ヤツは事務所で私の方を見てますよ。)
私、サイボーグ009のファンでもなんでもないんですが、急に魅力的に感じてしまい・・・・。
実は、お酒を飲みに行って、2次会のカラオケで「サイボーグ009は高得点(採点式のカラオケマ
シン)がでるから!」と熱唱された方がいたんです(笑)。それがどこかに引っかかっていて・・・・。
サイボーグ009から語るのもなんですが、「欲しい欲しい」スイッチって、そんな些細な事だったり
しますよね。良いものであっても、普段なかなか気づかないです。何かスイッチの入るきっかけが
あって初めて、良いものを認識できて、欲しい!となります。作り手としても「気づき」の仕掛けが
大切でしょうし、受け手側も、「気づき」のアンテナを高く立てている事が大切なんでしょうね。そこ
で、やっと幸せな出会いがあるという・・・。その後に、幻滅させない「本物」をつくることが、作り手
の本分ですけど・・・。(話がガチャポンから無理やりですね(笑))
ところで、「ガチャポン」って私たちが子供のころは、「ガチャガチャ」って言ってませんでした?
本日の音楽:Goo Goo Dolls [Dizzy Up the Girl] 05 Black Balloon
ガチャガチャと言えば、キンケシ(キン肉マン消しゴム)。流行りましたよね。今年は29(ニク)周年
記念らしいですね。人形つながりでGooGooDolls(すみません・・・)。いい曲たくさんあります。
ネガティブな方、全然いません。
昨日夜は、月曜休日の静かなお店の中で、とても有意義な打ち合せをさせていただきました。
グラフィック関係のお仕事の打ち合せをだったのですが、発注者であるお店のマネージャーさん
は、冷静にでも熱く物事を見ておられる方。昨日も、少し行き詰まり感のある流れを変えてくだ
さるような、お話や資料をたくさん頂いて。その考え方や、姿勢にはいつも勉強させられてばか
りです(同い年なんですが・・・・・)。
こうやって異業種の方と、一緒に何か作り上げていくというのは本当に楽しく有意義なことですね。
依頼されたものを作り上げるだけでなく、自分になかった世界が広がっていきます。
それから、事務所を設立して以来、出会った方、みなさんとても生き生きしていて、「あの頃はよ
よかった」などとネガティブな方が全然いません。そういう方とお会いするのは、とても気持ち良く
自分のエネルギーにもなります。そんな出会いを大切に活動していきたいです。
本日の音楽:Stone Temple Pilots [Tiny Music...song] 05 Lady Picture
ニルヴァーナの後にグランジ系のバンドたくさん出ました。そんなバンドの中の1つ。エネルギッシュ
でカッコいいバンドです。
生々しいアーティスト。
ブルータスの最新号、表紙の迫力に負けて買ってしまいました。「緊急特集 井上雄彦」。この方
本当に絵がうまいですよね。MONSTERや20世紀少年の浦沢直樹さんと並んで大好きな漫画
さんです。2人ともストーリーの面白さはもちろんなんですが、絵の緻密さ、絵から伝わってくる
気迫が好きなんですよね。
漫画展(のような美術展?)を開催するような方なので当然かもしれませんが。
そんな井上さんでもスラムダンクの初めの頃は、今と絵のタッチがずいぶん違ったような・・・・・・
(このことはブルータスの中で建築家の乾久美子さんも書かれていました)。マンガは連載が長い
と、こういうことが、よくありますよね(その漫画家の出世作の場合は特に)。
一つの作品の中で、自身が成長していく、変化していく過程が見られてしまうって、作家にとって
はどんな感じなんでしょう。建築もプロダクトなどデザインも絵画も音楽も1作品を見ただけでは、
アーティストの成長や変化が見えることはないでしょうし。前後の作品と比べて初めて感じられる
ことです。そういう意味でも漫画家さんは特殊なアーティストに思えます。他の分野の方以上に
自分をさらけ出しているような。
生々しい感じがします。
本日の音楽:Radiohead [Best Of] 04 Creep
成長や変化がよく見えるものと言えばベストアルバム。それだけに1枚の作品として聴くには少し
ツライ気もします。(郷ひろみなんて1枚のベストにまとめられそうもない変わりっぷりでしょう(笑))
Creep...初期の名曲。本人たちはあまり好きではないみたいです。受け手は、無垢で純真なとこ
ろに魅かれ、作り手は、無知で幼いと敬遠するのでしょうか?以前も書きましたが成長していくバ
ランスって本当に難しいと思います。